令和8年度税制改正大綱③
〇改正の背景
不動産小口化商品に投資し、不動産の評価減の効果(※1)を得て、相続税額を大幅に圧縮する事例が多い。
評価の適正化及び課税の公平性を図る観点から評価方法の見直しが行われることになった。
(※1)不動産の評価減の仕組みは、令和8年税制改正大綱➁~不動産評価の見直し~をご参照ください。
〇不動産小口化商品とは
不動産小口化商品とは、1つの不動産を多数の「持分」に小口化し、複数の投資家が共同で保有・運用する商品のこと
<イメージ図>
▲図のご説明▲
不動産を1口100万円程度に小口化して販売し、不動産の賃料収入や売却益を投資額に応じて出資者に分配する
〇改正内容
◆評価方法
貸付用不動産で小口化された商品については、その取得の時期に関わらず、課税時期における通常の取引価額に相当する金額によって評価する
🙋🏻つまり、不動産小口化商品については、一般の貸付用不動産のように評価減がなされることはなく、購入時期にかかわらず、通常の取引価額で 評価されるということ
◆実施時期
令和9年1月1日以後に、相続等により取得をする財産の評価に適用される
〇まとめ(弊社見解)
🙋♂️
今回の税制改正では、不動産の活用による相続税対策にメスが入ったものです。
節税対策目的でアクションを起こしても、いずれ税制改正により規制されることになるものであり、したがって、節税テクニックに頼ることはリスクがあるということです。
尚、未上場企業の株価算定における不動産の評価方法(純資産価額)への影響はまだ不明です。
したがって「法律の施行前に、駆け込みで節税メリットを受けましょう」という業者が現れる可能性があるので、注意が必要です。
◆◆このコラムの内容は、税制改正大綱の内容をもとに2025/12/19時点の情報を記載しております◆◆
改正が施行された際、本件内容とは異なる部分が生じる可能性がありますが、このコラムは修正いたしませんので、その点は十分にご理解ください。
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📚参考書籍
【事業承継がゼロからわかる本】【これならわかる株価算定】では、現在の不動産の評価方法における、路線価・固定資産税評価額、貸家・貸家建付地などの仕組みについて、わかりやすく解説しています。